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2011年10月25日

リスペクト?

少し前に「心が折れる」という表現に違和感を感じると書きましたが、もう一つ馴染めない言葉があります。
それは「リスペクト」。
「リスペクトする」と動詞でも使われるようですが、なぜ横文字を使いたがるんでしょう?

外国語交じりの日本語を話す人をカッコいいと思われる向きもあるようですが、私は「多言語を操る人」の定義は「それぞれの言語が独立して頭の中に入っていて、二つ以上の言語が混ざらない」ことだと思います。

ルー語というのでしょうか、英単語交じりの日本語を話す人に会うと、「その英単語を日本語で言ってごらん」と心の中でツッコミ入れまくりです。
(ルー大柴さんはあの言葉遣いを芸の域に高めてらっしゃるから非難の対象ではありません。いつも楽しく拝見しています)

外国暮らしが長くなると、とっさに日本語の単語が出てこないことがあります。
そんな時に外国語の単語を使い、それが通じてしまうと、本来使いたかった日本語の単語を使う機会がなくなり、やがて忘れてしまいます。
それが続くと、外国語交じりの日本語しか話せなくなります。

外国語交じりのおかしな日本語を話す人に会うと、いつも「ああ、この人は日本語が不自由だ」とお気の毒に思うのですが、意外にご本人は「私は外国語が出来るのよ」と得意気なことが多く、失笑を禁じえません。

私自身は何年ハンガリーに住んでも、日本人らしい日本語を話したいと常に気をつけているつもりなのですが・・・実際はやっぱり少しずつ変になっているのでしょうか?
そうだとしたら悲しいです。


前置きが長くなりましたが、リスペクトについてです。
「尊敬する」の意味で「リスペクトする」と使うようですが、英語で"I respect you"とは言わず、"I admire you"だと思うのですが、「アドマイアする」とは言いませんよね。
う~ん、日本語で「尊敬する」と言えばいいのになあ。
相手を尊い、敬うんですよ。美しい言葉ではありませんか!
もっと日本語を大切にしませんか?

8 件のコメント:

  1. フランシス2011/10/26 10:18:00

    一つの家庭に複数の言語がある場合は、どうしても混ざりますね。ワタシはある程度は仕方ないと思ってます。
    まぁ、国際結婚の場合はそれなりの理由があるのですが、そもそも言語自体が時代によって変わってしまうものなので、そちらもやっぱり仕方ないかなぁ。

    とはいえ、やっぱり外国語の本来の意味で使っているならまだしも、違うニュアンスで使っているのを聴くと、恥ずかしいことしてるなぁとは思いますね。

    面白いことに、4言語の中で育っている息子が、一番キレイな日本語を喋っています。(苦笑)

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  2. 私も「リスペクトする」的言葉は大嫌いです。
    あと「ハグする」も違和感があるのですが、"embrace"までいかない軽いニュアンスとして使い易いのかもしれません。
    外国人やハーフのタレントが日本語でしゃべっていて単語が出ないときに使ったのが広まったかもしれませんね。

    ちなみに特定の職能を持たないこのタレントという言葉はアメリカでも便利だと使われているそうです。
    この件についてはもう少し言いたいのでまた後日お邪魔します。

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  3. balladeさん、こんにちは! わたしも小さいときから言葉には気をつけるようにと言われて育ったので、ヘンな日本語を聞いたり 自分に向かって敬語まちがえて使ってるのを聞いたりすると「ぴきっ」ときますよ。
    このあいだの「心が折れる」の次はballadeさんが気になるのはどんな表現かな〜?と楽しみにしてました。
    「リスペクトする」って、ほんとに粋がってるのかなにかわかりませんが、(誰かを)「尊敬する」とか(誰かの意見を)「尊重する」とか「尊重」がかたすぎるのなら「大切にする」とか、いくらでも言い換えて日本語で言えるはずですよね!!
    どうも、「人との関わり」とか「心の動き」とかに関係のある表現が生まれては消えていく現象があるように思われるのですが・・・気のせいかな。
    「しかとする」とか「しかとされた」とか、ひところはよく聞いたけど、このごろ、まだ流通しているのかどうかわかりません。
    すぐに淘汰されていくものならば、流行の現象でしかたないと片付けられるけど、定着して「それしか表現できない」みたいに思ってしまう人が増えると、日本語が退化するばかりですね・・・ 奥の深い問題です。

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  4. フランシスさん
    >一つの家庭に複数の言語がある場合は、どうしても混ざりますね。

    確かにそうですね。
    私も両親の母国語が異なる家庭を知っていますが、子供が二つ以上の言語を混ぜて使った時にそれぞれの言語で言い直させるか、そのまま放っておくかで、その子供の言語能力に大差が出るようです。
    言語が混ざった状態を許容すると、いつまで経ってもそれぞれの言語を母国語として使えないどっちつかずの状態になり危険です。

    きれいな日本語を話すフランシスさんのお子さんは立派ですね。
    よく、両親の母国語が同じではない家庭の子供は自然に複数の言語を話せるようになると勘違いする人が多いようですが、美しい日本語を話せるのはご両親の努力の賜物だと思います。

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  5. よし さん
    「外国語+する」の表現はどうも苦手で、そういう言葉を聞く度に「日本語で言うてよ! それか全部外国語で言うてみい!」と苛立ちます。
    以前、あまりにも英単語だらけの日本語を話す日本人に向かって「じゃあ英語で話しましょう」と言ったことがあります。
    その人は慌てていましたが、お構いなく英語で話したら(意地悪ばあさんやなあ)、「英語はちょっと・・・」と言われました。
    せやから最初っからちゃんと日本語で喋らんかい!

    「タレント」も「おいおい、こいつにどんな才能があるっちゅーねん!」と思うような人が多いですね。
    「芸能人」ではいけないのでしょうか? これなら「芸能界で生計を立てている人」と受け取ることも出来ますから、「タレント」よりはいいと思うのですが。

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  6. sachan さん
    自分に向かって敬語と言えば、最近気になるのが「お買い上げ」という表現です。
    買ったのは自分なのに「○○をお買い上げしました」なんて、あんた何様? といつも思います。
    「○○を買いました」でいいのに。
    「お」が付くから丁寧だと勘違いしているのでしょうか?
    とにかく「お買い上げ」と見聞きする度に私の頭の中ではいつも「お~ま~え~は~あ~ほ~か」大音響で鳴り響きます。

    あ、それから映画の邦題も最近は原題をカタカナにしただけのものが多いように思います。
    芸が無いなあ、これで意味わかるんかいな? といつも頭の中が「?」だらけになります。
    「風とともに去りぬ」は今なら「ゴーン・ウイズ・ザ・ウィンド」なのでしょうか?
    「戦場にかける橋」とか「明日に向かって撃て」とか、映画が素晴らしいのはもちろんですが、邦題も洒落ていますね。

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  7. balladeさん、ものすごーーーくお久しぶりです。
    ここ数か月分を読み返してみましたら、改めて、優れたブログだな~~と感心しました。中でも、この話題は私も気になっていたことで、よくぞご指摘下さった!という思いです。外国に住んでいるからなのか、おばちゃんだからか、正しくない日本語に出会うと妙に気になります。balladeさんのように外国語が堪能な方が母国語を大切にしているのを知ると嬉しいです。

    先日、パン屋さんの紙袋に"respectons notre planete"と印刷されているのを見て(フランス語?でも何となくわかりますよね)、素敵な言葉だなーと思いました。でも、これを「リスペクトしましょう」という日本語にすると、印象が違いますね。

    これからも、楽しみにしています!

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  8. さくら さん
    お久しぶりです。
    拙いブログに過分なお言葉をいただき恐縮です。
    「リスペクト」にしろ、前に書いた「心が折れる」にしろ、日本に住んでいたら何度も耳にして次第に感覚が麻痺して、やがて気にならなくなるのかもしれませんが、外国にいると「ん? それはどういう意味?」と気になります。

    「セレブ」も気になります。
    Celeb(Celebrity)って有名人のことなのに、なぜか日本ではお金持ちのことをセレブって言うみたいですね。
    そういえば私が若かった頃はリッチと言ってたのですが(歳が・・・)、もうリッチは使わないのでしょうか?

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