ショパンと同時期にパリで活躍していた頃は、手を高く上げたり、かなり派手に体を動かして演奏をしていただろうと想像しますが、残念ながらリストの演奏の録音は残っていません。
先日YouTubeを彷徨っていたら、クリスマス休暇中に読んだ本に何度も登場した名前に遭遇しました。
Arthur Friedheim。
リストの弟子の一人ですが、単なる弟子ではなく秘書の役目も果たしていた、リストの信頼厚いピアニストです。
まさかリストの直弟子の演奏が聴けるなんて!
おまけに私の大好きな「二つの伝説」はピアノロールで、音質も悪くないのです。
この曲は以前ケンプとコルトーの演奏をご紹介しましたが、フリートハイムの演奏も是非お聴き下さい。
ああ、うっとり♡
「Liszt pupils」、「Liszt students」で検索すると他にもいろいろなリストの弟子の演奏を聴くことが出来ます。
こちらは演奏ではなく、弟子の一人ラモンド(Frederic Lamond)がリストについて語っています↓
リストと初めて会った時のことを語るラモンドの声が上ずっています。
多分その時の感動を思い出したのでしょう。
リストが出てくるのを待っている間はさぞ緊張したでしょうね。
ドアが開いてリストと対面した時の緊張や感動を、まるでついさっき起こったことのように生き生きと語るのを聞いていると、私までその場に居合わせたような気持ちになってドキドキしました。
リストはラモンドの最初のレッスンに自作ではなくベートーヴェンのOp.106(ハンマークラヴィーア)を指定したり、レッスンで英雄ポロネーズの中間部(左手オクターヴの連打)を高速で弾く弟子を「速く弾けばいいというものではない!」と叱りつけたり、テクニックより表現を重視していたようですね。
話は冒頭にもどって、夫の発言「リストは楽譜通り弾いてなかった」かどうかですが、例えばフリートハイムの「水の上を歩く・・・」は楽譜に無い音も弾いています。
師の曲を勝手に編曲するとも思わないので、おそらくリストの指示によるものでしょう。
ですから「楽譜通り弾いてなかった」は間違いではなさそうです。
ただ、夫は「自分の技術を見せびらかして演奏効果を上げるため」に楽譜通り弾かなかったと考えたようですが(ショパンと同時期にパリで活躍した時にはそうしたかもしれませんが)、自分の後継者に求めたのは「楽譜を読み込んで表現を深める」ことのようです。
よりよい表現のために音を足すことは良しとしたのでしょう。
ああ、タイムマシンがあればリストの演奏会に行ってみたい♪
名曲の初演など、時を越えて聴いてみたいものはいっぱいありますね。
返信削除ベートーベンの交響曲「英雄」など、初演時はかなり評価が低くて、聴衆から「早く演奏を止めてくれ」と言われたとか....。
逆に作曲家の生きていた時代に評価されていたのに、今では全く演奏されなくなった曲もたくさんあるようですね。
返信削除ああ、ショパンとリストの生演奏を聴いてみたかったです~。
ショパンとリストの生演奏~❤聴きたいですね。
返信削除私がとは言いませんが,レッスンの様子も見たいです。どんな指示があるのか。興味深いです。
じゅんこさん
返信削除そうそう、演奏も聴いてみたいけどレッスンは是非見学したいですね。
ショパンとリスト、それぞれがどんな指示を出すのか気になりますね~♪