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2013年6月30日

ダニール・トリフォノフ&ブダペスト祝祭オケ

昨日の午後コンサートを聴きに行ってきました。

Budapesti Fesztiválzenekar

2013. június 29. 15:30 - 18:00
Bartók Béla Nemzeti Hangversenyterem

Csajkovszkij: b-moll zongoraverseny, op. 23
Bruckner: IV. (Esz-dúr, "Romantikus") szimfónia

Közreműködik: Danyiil Trifonov - zongora
Vezényel: Takács-Nagy Gábor

ブダペスト祝祭オケの定期は同じプログラムを3日連続演奏します。
私は最終日、午後3時半開演のコンサートを聴きました。


会場は芸術宮殿(Mupa)。
午後3時頃。こんな時間にここに行くのは初めてです。

ロビーも外からの日差しが入って明るい♪
指揮者はタカーチ・クァルテットの元第一ヴァイオリン奏者タカーチさん。
ピアノはショパンコンクールの時から注目しているダニール・トリフォノフ君。
これまでショパンコンクール、ルービンシュタインコンクール、チャイコフスキーコンクールのネット配信で演奏を聴いたことはあるものの、実演に接するのは今回が初めてで、とても期待していました。
今回はここの席。白い大きなスクリーンに驚いたけど、リハーサル風景とダニール君のインタヴューが映されました。
チャイコフスキーのピアノ協奏曲を演奏会で聴くのはもう何年ぶり? 何十年ぶり?
なかなかこういうベタな曲ってわざわざ演奏会で聴かないんですけど、ダニールのピアノは素晴らしかった!
最初の音を弾いた瞬間全身に鳥肌が立ちました。
ああ、何という音! ネットの配信ではわからない細かいニュアンス、ディナミーク、全て想像以上の素晴らしさ、言葉がありません。
ダニール君は良い意味でやりたい放題で、コンクールならここまでやったら減点されそうな派手な弾き方をしたり、オケをぐいぐい自分の弾きたいようにひっぱっていました。
オケも前日、前々日と共演してダニールの才能はよく認識しているので、サポートしつつ立ち向かうようなとても迫力のある演奏でした。

演奏が終わって会場は大いに沸き、ブラーヴォが飛び交い、スタンディングオヴェイションをする人もいました。
盛大な拍手に応えてアンコール、まずショパンのエチュードop.10-1、続いてプレリュードop.28-4、そして3曲目は聴いたことのない曲で、技巧的でちょっとジャズのような響きもあり、もしかしたらダニール君自作の曲かもしれません。
(追記:3曲目はやはりダニール自作でRachmaniana Suiteの第3楽章とのことでした。アンコールは3日とも違う曲を3曲ずつ弾いたそうです。詳細はこちら


第一部が終わって休憩時間にロビーのあちこちから「素晴らしい才能だ」、「度肝を抜かれた」等、ダニールを褒め称える声が多く聞こえました。


こちらは休憩中のステージ。ステージの照明が点いていたのできれいに撮れました。
後半はブルックナー。
恥を忍んで正直に申し上げますが、私はブルックナーやマーラーがどうしてもわからないんです。
大昔、朝比奈隆指揮大阪フィルでブルックナーは何度か聴いたのですが(朝比奈先生お得意だったし)、いつも曲の途中で記憶が飛んで(要は居眠り…すみません!)、はっと気がつくとまだ曲の途中で(すみません!!)、また記憶が飛んで…の繰り返し。
今回はお昼だったからさすがに記憶は飛ばなかったけど、う~ん…。
ブルックナー好きな方すみません。私には猫に小判の後半の演奏でした。

この定期の初日(6月27日)の演奏がバルトークラジオであと数日聴けますので、こちら(19:35の右に出る赤字に白の三角をクリック)から どうぞ。
ダニール君、この日のアンコールは昨日とは全く違います。
一体何曲用意してきたんや~?

4 件のコメント:

  1. たーさん2013/07/01 2:55:00

    いつも読ませてもらっていますが
    お久しぶりのコメントです~
    (HNがなかなか思い出せなかった・・^^;

    そうですか、うらやましいな~
    実は私も先日トリフォノフ君、東京オペラシティに
    聴きに行ってきました。
    たった一台のピアノから(ファツィオリでした)
    こんなに多彩で膨大な音色が奏でられるなんて・・と
    ボーゼンとしっぱなしでした。
    アンコールの最後の曲のストラヴィンスキー「火の鳥」では
    ピアノがトリフォノフ君ごと
    業火につつまれていましたよ~・笑
    例のごとくしばらく日常生活にもどれない私です・・

    (しかしトリフォノフ君、座ってすぐ弾きだすのが
    なんともおかしかったです。キーちゃんをちょっと思い出しました・・笑

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    1. ダニール君は世界中を股にかけて大活躍ですね。
      ネット配信でも感動したのに、生はもう凄過ぎて言葉がありません。
      ブダペストではスタインウェイでした。ファツィオリで聴いてみたいです。

      私が聴いた演奏会でも、ステージに登場してそそくさとお辞儀するとすぐ椅子に座って(オケのメンバーはまだ立っているのに)、「さあ、早く弾こうよ!」と言わんばかりでした。
      座ってすぐ弾き出すのとアンコールが多いのはキーちゃんに通じますね。
      これで髪がモジャモジャなら言うことないのに。(笑)

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  2. ご無沙汰しています。
    リンクを貼って下さって有難うございます。
    聴かせていただきました。

    凄かった~しばらく興奮冷めやらず・・
    で、恋?の炎が再燃しました~^^;

    バラードさんの言葉がないということがよくわかりました。
    先日の関西でもリストのロ短調の立体感が凄かったのですが、
    今回のは、さらにダニールらしさに溢れていて、
    感情や起伏の深さなど言いようがなく素晴らしいですね♪

    ダニールのすごいのは、同じ曲を進化させるところですね。
    思えば、ショパコンの次の年のショパンバースデーコンサートで
    進化したショパンコンチェルト1番を聴いた時、
    大いなる才能を確信したのでした。
    ダニールの快進撃はあそこから始まったように思います。

    アンコールも気力が充実していてすごいですね。
    それにしても今回生で聴いたバラードさんが羨ましいです。

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    1. ダニール君の生演奏を初めて聴いて、想像以上の素晴らしさに圧倒されました。
      伸び盛りのダニール君、次はいつ聴けるかわかりませんが、その時はまた一段と進化しているでしょう。
      成長過程を見守ることが出来るのは嬉しいですね。

      ダニール君、日本ではよく演奏しているようで羨ましいです。
      リストのロ短調ソナタ聴いてみたい~~~♪
      ブダペストにまた来てほしいです。それが無理ならウィーンでも。
      とにかく早くまた生で聴きたいです。いやぁ、本当にすごかったです!

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